‘薬剤師の仕事について’ カテゴリーのアーカイブ

患者さんを観察し、生活者の視点を持つ

2016年2月1日 月曜日

これからの薬局づくりに欠かせないのが「人間力」です。

薬剤師である前に生活者であれ
 私たちは薬局で働いているスタッフです。「薬剤師」や「医療事務」という立場で仕事をしていますが、それはあくまでも職種です。また薬局業務を終えて一歩外に出れば、その地域で暮らす「生活者」です。私たちは毎日仕事をしていると、自分が生活者であることを忘れてしまいがちなのですが、現場で患者さんを相手に仕事をする上では、薬剤師や医療事務である前に、その地域で暮らす「生活者」であることを忘れてはいけません。

患者さんを観察すると見えてくるもの
 私は仕事上、各店舗を廻る業務も行っています。日々観察していると、店舗ごとの内装や飾り物の違いがよく目に入ってきます。それは、それぞれの店舗によって来局される患者さんの年齢層や家族構成が異なるので、それに合わせた内装や飾りになるのでしょう。そんなある日、高齢者が多く訪れる店舗で面白いものを発見しました。

傘・杖をお掛けください

傘・杖をお掛けください

また、子供が多く訪れる店舗ではこんなものも発見しました。

雨の日は

すべりやすいので マットで足をふいて お入りください

それぞれ、スタッフになぜそれを作ったか確認したところ、「患者さんに杖を持っている方が多いけど、いつも杖をかける場所がなくて困っているので…。」「子供たちが雨の日に、薬局内で走ってよく転ぶのです。見ていて危なくて…。」との答えが。

生活者の目線なれば行動が変わる
 自画自讃かもしれませんが、私はこのスタッフ達の行為をとても嬉しく思いました。このような視点を持った行為は、患者さんをいつも観察していていないと行えません。それは薬剤師でも医療事務でもなく、ひとりの人間として当たり前の行為です。
 私たちは日々の業務に追われて目の前の仕事(調剤等)を優先してしまい、なかなか薬局内で待っている患者さんの様子まで目が届きません。ほんの少し意識して、患者さんを観察すれば、何に困っているか、どんな不便があるかが見えてきます。もっと言えば、自分自身が薬局スタッフではなく、ひとりの患者さん(生活者)としてこの薬局に訪れた際に、どうすれば気持ち良く過ごせるか?と考えることができれば、その行動が大きく変化するのです。

就職・転職では、薬局の細部まで観察しよう!
 もしあなたが今から就職したり、転職したりするのであれば、面接や店舗見学の際に薬局の細部まで観察してください。目に見えた物がほんの少しの飾り付けや内装だったとしても、そこに生活者の目線が入っていたら、きっとその薬局のスタッフは「人間力」のある優しい人達だと思います。そして、新しくその店舗で働き出した時には、ぜひとも生活者の視点を持って毎日の仕事に取り組んでください!

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有限会社八幡西調剤薬局
北九州市、遠賀郡、宗像市、中間市にて調剤薬局を展開しています。
〒807-0856 福岡県北九州市八幡西区八枝3-12-1
TEL.093-695-0777 / FAX.093-695-0778
http://www.yph.jp/

質問ノートは現場力の結晶

2016年2月1日 月曜日

これからの薬局づくりに欠かせないのが「現場力」です。

本当に現場が研修より大切なの?
 当社は「現場力」を大切にしている会社です。以前にも「現場こそ最大の研修」という記事を書いています。

以前の記事より一部抜粋。
“研修でどれだけ知識を学んだとしても、それを全て現場で活かすことはできません。もちろん最低限の知識は必要ですが、あとは繰り返し調剤を行うことや、現場で患者さんから様々な質問を受けることで、薬剤師としての本当のスキルが身についていくのです。”

「言っていることは理解できるけど、本当に現場でスキルが身につくの?」「実は、研修させる余裕がないから、現場力が大事だって言っているのでは?」と思われる方もいるでしょう。しかし、本当に現場の経験こそが薬剤師の生きたスキルになると、私は信じています。

質問ノートは現場力の結晶
 当社のある店舗では「質問ノート」と書かれた一冊のノートが存在します。スタッフが何度も触っているため、かなりボロボロになっています(苦笑)が、実はこのノートこそ、他でもない「現場力」の結晶なのです。その中には、現場の薬剤師が投薬の際に患者さんから受けた質問がQ&A形式で記されており、今でも日々更新されています。

記載されている質問の例
Q:子供が具合悪く食事が取れない。薬袋に「食後」とあるがどうすれば良いか?
Q:鼻血がよく出るのですがその対応は?
Q:アジスロマイシンを吐いた。3日間飲まないと効かないが、どう対処するか?

調剤薬局の質問ノート

このノートが現場力の結晶!

質問ノートの答えは十人十色。
 学生時代に授業で学んだこと、論文に記載されていること、座学の研修で学んだことはとても大切です。薬学の知識を持っていることは薬剤師としての基本であり、それがないと仕事になりません。しかし、現場で仕事をする上で、その知識だけではどうしても限界があります。
 先ほど書いた上記の3つの質問は、現場のベテラン薬剤師さんから見れば特に変わった質問ではありません。よく聞かれる質問でしょうし、その答えに困ることはないでしょう。しかし新米の薬剤師さんや、その診療科を初めて経験する薬剤師さんにとって見れば、今まで受けたことのない(もちろん研修でも学ばない)想定外の質問なのです。
 この手の質問には、国家試験のように正しい回答はありません。質問してきた患者さんの性別、年齢、家族構成、体質、既往歴…など、相手によって十人十色の答えが存在します。それを言語化することは非常に難しいですが、このようにQ&A形式で記載しておくことによって、「なぜこの質問に、このように答えたのか?」「それには患者さんのどのような背景があったのか?」とスタッフ間で経験を共有することができるのです。そして、このノートは現場で経験をしないと、決して記載することができないのです。

調剤薬局の質問ノート2

内容は企業秘密なので、お見せできません(笑)

質問ノートは、現場力をつけるための手段!
 繰り返しになりますが、この「質問ノート」に記載されていることは、100パーセントの正しい答えではありません。もし、社外の薬剤師さんから「参考にしたいので貸して下さい」と頼まれても絶対に貸せません。当たり前ですが、このノートは「投薬マニュアル」ではないのです。同じ現場にいる薬剤師が考え方の基本にする「投薬ガイドライン」なのです。さらに言えば、このノートを作ることは決して「目的」ではなく、現場力をより早く身につけるための「手段」でしかないのです。
 窓口で質問をしてくる患者さんから見れば、その薬剤師さんが、どれだけ学生時代に良い成績を残した人であろうが、どれだけ素晴らしい論文を発表した人であろうが、全く関係ありません。いかに安心して納得できる言葉をかけられる薬剤師であるかどうか、これこそが全てなのです。
 だからこそ、私たちはもっと現場力を身につけないといけないし、その努力を怠ってはいけない。そのツールの一つとしてこの「質問ノート」が存在するのです。

 そろそろ…、あなたも社外秘であるこの「質問ノート」が読みたくなったでしょ?(笑)遠慮はいりません!さあ、私たちと一緒にこのノートのページを増やしていきましょう!

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薬局における2つの仕事と、その役割とは?

2016年1月30日 土曜日

これからの薬局づくりに欠かせないのが「組織力」です。

薬局の仕事は「現場」と「裏方」の二つ。
 薬局の仕事は、大きく分けると「現場」と「裏方」の二つです。

 「現場」とは店頭で患者さんと接する仕事で、「裏方」とは現場のスタッフが働けるように環境を整える仕事です。患者さんの視点から考えると、現場のスタッフこそが薬局そのものであり、裏方の存在は見えません。だから、現場のスタッフは患者さんの方を向いて仕事をし、裏方のスタッフは現場の方を向いて仕事をすることが大切です。

薬局の仕事は現場と裏方の二つ

薬局の仕事は現場と裏方の二つ

会社によって組織のあり方に大きな違いがある。
 私は仕事上さまざまな薬局経営者の方や勤務している薬剤師の方とお話しする機会があります。いろいろお話しをするうちに、薬局運営における「組織」のあり方の違いが見えてくるようになりました。実際に大手のチェーン薬局では、店舗(現場)と本部(裏方)の機能がしっかり分かれているケースが多いのですが、数店舗の薬局を運営している中小企業では、その機能が区別されていないことがあります。

 つまり現場スタッフが裏方の仕事も並行して行っているケースがあるのです。もっとも酷いのは、現場のトップである管理薬剤師の方が、近隣の医師と仕事以外でのコミュニケーションに時間を取られていたり、現場の仕事よりも裏方の仕事を優先していたりする場合です。

現場は患者さんのために、裏方は現場のために。
 その点、当社はまだ4店舗しかない小さな会社ですが、現場と裏方の仕事をしっかりと分けています。代表の柳瀬は「現場スタッフは患者さんの為に働くのが仕事。経営陣は現場スタッフが働きやすい環境を作るのが仕事。」と言います。

 実際に当社では現場スタッフが薬局業務以外の無駄な仕事に携わることはほとんどありません。もちろん管理職(マネージャー)以上になるとその他の業務はありますが、それは当然です。なぜなら管理職は現場スタッフをサポートする「裏方」ですので…(笑)。

就活や転職の時こそ、現場のスタッフを見よう!
 これから就活を行う学生さんや、転職を考えている薬剤師さんは、その就業先を考える際、その組織の「現場」と「裏方」がしっかり分かれているかどうかをしっかりと確認した方がよいでしょう。現場のスタッフが患者さんの為に働き、その現場のスタッフを支える裏方がいる。その役割がはっきりしている会社は、現場のスタッフが本来やるべき仕事に集中してテキパキと業務こなし、患者さんから見ても気持ち良い対応をしている会社だと思います。

当社もまだまだ役割分担ができていない部分もあるかもしれませんが、今後も改善点があれば適宜修正していきたいと考えております。

 もしも、あなたが私たちと一緒に働くことになった時、この役割分担でうまく機能していない点があれば、遠慮なく言ってくださいね。それはきっと患者さんの為につながる意見なので…!

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入社後の不安を払拭する唯一の方法

2016年1月21日 木曜日

これからの薬局づくりに欠かせないのが「現場力」です。

誰でも新しい職場は不安。
 春から新社会人として働き始める学生さんや、転職して新しい会社で働き始める薬剤師さんも多くいらっしゃるでしょう。皆さんの中には「知らない薬があったらどうしよう…」「ちゃんと調剤や投薬ができるかな…」と、不安を抱えている方もいると思います。私自身、新社会人として働く直前や転職した際に同じ環境に置かれた経験があるので、不安になる気持ちはよくわかります。しかし今、採用担当として様々な薬剤師さんと話す機会が増えてから、その不安を払拭する唯一の方法は「現場で慣れろ!」しか無いと思えるようになりました。

不安を抱える新入社員

薬剤師の不安は現場を経験する(慣れる)ことで払拭される

即戦力なんてありえない!
 採用関係者の方には、薬剤師さんに対して、「6年生を出た新卒は実務実習を経験しているからすぐに使える」とか「キャリアがある中途の薬剤師さんは即戦力になる」と言われる方がいます。当社でも定期的に新卒や中途の採用を定期的に行っていますが、私たちは新しく入社された方に対して「すぐ使える」とか「即戦力になる」とは考えておりません。それは決してその方を見下しているわけでもなく、バカにしているわけでもありません。

モヤモヤ悩むより行動を起こした方が早い。
 私も転職経験者なのでよくわかるのですが、学生時代に実務実習を行っていたとしても、前職で調剤経験があったとしても、新しい職場では戸惑うことばかりです。調剤機器の扱い方は異なるし、レセコンや電子薬歴のメーカーも違う。ましてや、これまで経験の無い診療科であれば患者さんの傾向もわからないし、処方医の癖(処方の意図)なども全くわかりません。だから誰もが不安になって当然なのです。
 そうは言っても、不安になって何もしなければ前に進むことはできません。不安を払拭するには、何より現場で処方をこなすしか無いのです。分からない薬があれば調べればいい!処方意図が不明あれば先輩や同僚に聞けばいい!新しい機械に何度でも触れて使い方を覚えればいい!
 …そうやって、何度も繰り返し目の前の処方をこなしていく事で、実務実習や教科書では見えない現場の仕事が見えてくるものなのです。そしてその積み重ねが、自分の知識やスキルへと次第に変化していくものなのです。

新入社員をフォローする余裕のある職場を選ぼう!
 先にも述べましたが、新しく入社する薬剤師さんに「即戦力になってほしい!」と期待してくる会社も多く存在すると思います。自分の可能性に期待されると嬉しく感じる事もあるでしょう。しかし「即戦力を期待する」ということは、逆に「新入社員をフォローする余裕が無い」という言葉の裏返しかもしれません。
 その点、当社は新入社員に対して「即戦力」としての期待はせず、現場に慣れることを優先に考えています。どちらかと言えば「即戦力」としての期待ではなく、自ら処方をこなす「やる気」に対して期待をしています。調剤の経験がなくても、人に語れるキャリアがなくても全く問題はありません。(だって、即戦力としての期待はしていないのですから…笑)
 もし、何かの縁であなたが当社に入社した際には、分からない事をどんどん聞いてください。聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥。あなたが成長できるように、先輩や同僚が全力でサポートをしますよ!

調剤薬局 入社式

新卒は時間をかけて育てました!

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